こんばんは。CCレモンが大好きな菊竹です。
今日から、また新しい企画を始めます!
気になる短歌〜ブログ編〜
です!
「気になる短歌」とは菊竹が気になった、お気に入りになった短歌を紹介する企画。
今まではツイッターで発信してきたんですが、ブログでも作ることになりました。
"かための評ではなくカジュアルな感想を。短歌になじみのない方でも親しめる感じで。"というコンセプトのもと作っていきます。
ただブログでの「気になる短歌」はちょっと形式が違います…!
「 すごい短歌」「 しみる短歌 」この2つの路線に分けて紹介していきます。
「すごい短歌」は、すごーい!と思った短歌を。
「しみる短歌」は、心に深くしみ~る短歌を。
今回は「すごい短歌」を紹介します。
記念すべき第一回目はこの短歌です。
すごい短歌 1
![](https://static.wixstatic.com/media/c81894_f448ffe415f84a1b99698383dbc9dc1c~mv2.jpg/v1/fill/w_980,h_597,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/c81894_f448ffe415f84a1b99698383dbc9dc1c~mv2.jpg)
運転手さん前の車を追いかけて そのまま抜いて海へ向かって
御殿山みなみ
ドラマでよく耳にする台詞だ〜と思って読んでたら、下の句で心がかっさらわれました。上の句で執着を感じさせたかと思いきや、下の句の颯爽感がものすごい!このギャップにやられました。「そのまま抜いて海へ向かって」この台詞のかっこよさ…。
場面はドラマでよく見るワンシーンのよう。タクシーを拾って前の車を追いかけるように指示してるのかな。でも、続く台詞に運転手さんは「アレッ?」と拍子抜けしちゃうんじゃなかろうか。
この主体はどんな顔して、どんな心境で下の句の台詞を言ってるんだろう。前の車のひととはどういう関係なんだろう。ここら辺いろいろな読みができておもしろそうですね~。
私はいろいろ複雑な思いを抱えて、それでも前に進もうとしている"潔さ"や、依存する物から手を放すことを選んだ"切なさ"を台詞から感じました。
私はこの歌を「冬の曇天の日の昼ごろ」の出来事として読みました。決して晴れ晴れしてるわけでない日の海。そんな海や空の様子が、複雑な気持ちを抱えた主体に沿うかなぁ、と。
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この歌は「つがの木」という企画で知りました。
こちらの企画は、歌人が歌人を紹介するというリレー企画。
御殿山さんは記念すべき第一回目の担当をされています。
また、御殿山さんは「うたの日」という発信媒体に投稿されています。一首一首胸に残る歌が多く、ひそかに注目している方です。ステキと思う歌をいくつかあげますね。
手をつなぎぼくにはぼくの愛しかた あなたが神さまでかまわない
最後だけ百万点の問題になってあなたをささえていたい
うつむけば影に伸びしろ しんけんな謝罪のときに使う筋肉
御殿山さんの歌は、人のままならなさを包むような歌が多い印象です。主体自身もなんとなく弱さを抱えながら、やさしく在る。そういう姿が歌の中に見えるような気がします。
御殿山さんは「うたの日」にたくさん投稿してらっしゃるので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
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以上、楽しんで頂けましたでしょうか。
次回は「しみる短歌」を紹介します。
2019.3.6
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