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気になる短歌〜ブログ編〜スタート!



こんばんは。CCレモンが大好きな菊竹です。

今日から、また新しい企画を始めます!



気になる短歌〜ブログ編〜



です!



「気になる短歌」とは菊竹が気になった、お気に入りになった短歌を紹介する企画。

今まではツイッターで発信してきたんですが、ブログでも作ることになりました。

"かための評ではなくカジュアルな感想を。短歌になじみのない方でも親しめる感じで。"というコンセプトのもと作っていきます。




ただブログでの「気になる短歌」はちょっと形式が違います…!



「 すごい短歌」「 しみる短歌 」この2つの路線に分けて紹介していきます。


「すごい短歌」は、すごーい!と思った短歌を。

「しみる短歌」は、心に深くしみ~る短歌を。




今回は「すごい短歌」を紹介します。

記念すべき第一回目はこの短歌です。





すごい短歌 1


運転手さん前の車を追いかけて そのまま抜いて海へ向かって

御殿山みなみ



ドラマでよく耳にする台詞だ〜と思って読んでたら、下の句で心がかっさらわれました。上の句で執着を感じさせたかと思いきや、下の句の颯爽感がものすごい!このギャップにやられました。「そのまま抜いて海へ向かって」この台詞のかっこよさ…。



場面はドラマでよく見るワンシーンのよう。タクシーを拾って前の車を追いかけるように指示してるのかな。でも、続く台詞に運転手さんは「アレッ?」と拍子抜けしちゃうんじゃなかろうか。



この主体はどんな顔して、どんな心境で下の句の台詞を言ってるんだろう。前の車のひととはどういう関係なんだろう。ここら辺いろいろな読みができておもしろそうですね~。



私はいろいろ複雑な思いを抱えて、それでも前に進もうとしている"潔さ"や、依存する物から手を放すことを選んだ"切なさ"を台詞から感じました。



私はこの歌を「冬の曇天の日の昼ごろ」の出来事として読みました。決して晴れ晴れしてるわけでない日の海。そんな海や空の様子が、複雑な気持ちを抱えた主体に沿うかなぁ、と。



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この歌は「つがの木」という企画で知りました。

こちらの企画は、歌人が歌人を紹介するというリレー企画。

御殿山さんは記念すべき第一回目の担当をされています。



また、御殿山さんは「うたの日」という発信媒体に投稿されています。一首一首胸に残る歌が多く、ひそかに注目している方です。ステキと思う歌をいくつかあげますね。


手をつなぎぼくにはぼくの愛しかた あなたが神さまでかまわない


最後だけ百万点の問題になってあなたをささえていたい

うつむけば影に伸びしろ しんけんな謝罪のときに使う筋肉



御殿山さんの歌は、人のままならなさを包むような歌が多い印象です。主体自身もなんとなく弱さを抱えながら、やさしく在る。そういう姿が歌の中に見えるような気がします。


御殿山さんは「うたの日」にたくさん投稿してらっしゃるので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。



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以上、楽しんで頂けましたでしょうか。

次回は「しみる短歌」を紹介します。



2019.3.6


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